つぶらな瞳がかわいいウサギ。一度飼うとその愛らしさにもう夢中になりますね。ところで、飼っている人が多い割にはあまり知られていないのがウサギの歯のこと。その特徴はなんと言っても一生伸びつづけることです。どんなしくみなのでしょうか?

(「猫吉犬吉」2002.1月号)

  犬や猫にはない「伸びつづける歯」
 ウサギには、生まれた当初「乳臼歯」と呼ばれる歯がありますが、生後30日ほどで消えてしまい、その後永久歯に生え変わります。
 永久歯は全部で28本あって、そのすべてはなんと、一生伸びつづけます。これは犬や猫にはない特徴で、専門的には、ちょっと聞きなれないことばですが「常生歯」と呼びます。
 ウサギの歯をよく見てみると、後ろに黒い部分があります。
 これは正常な証拠で、ここでウサギは歯のもとになる象牙質などを作って歯を伸ばしているのです。もし後部が白くなっていたら、それはその歯が機能していない証拠。
 将来かみ合わせが悪くなるかもしれないので、獣医さんに相談しましょう。
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  伸びつづけたらどうなるの?
 でも、歯がずっと伸びっぱなしだったら困りますよね。それに、そんな長い歯を持ったウサギなんか見たこともありません。ではウサギの歯はどんな仕組みになっているのでしょう。その答えは「エサと食べ方」にあります。
 ウサギの主食はもともと木の皮や草。そういう硬いものを歯をすり合わせながらよく噛んで食べるので、どうしても歯が削られていくのです。
 歯が伸びては、エサを食べることで削られる、その繰り返しでウサギの歯は保たれているのです。
 ですから、ウサギの歯をペンチなどで抜いてしまうのは厳禁。その後歯が伸びなくなってしまいます。
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  牧草やワラを加えて理想的な食生活を!
 ところが、最近、歯がうまく削られずに伸びつづけてしまい、かみ合わせがうまくいかなくなるケースが増えています。これは、ウサギのエサがペレット中心になってきたから、と言われています。
 確かにペレットは栄養面ではウサギにとって理想的。しかもおいしく食べられるように、味付けも工夫されています。
 しかし、ペレットだけ与えていると、限られた歯の使い方しかしないようになるので、本来のように歯が削られず、かみ合わせがおかしくなり、舌炎などの病気を引き起こしかねません。特にハードなエサをあげていると、その傾向が強くなります。
 それを防ぐにはペレットに加えて牧草、ワラをたくさんあげるのがいちばん。
 ただし、ウサギは1歳ごろに食べたエサを好んで一生食べつづける傾向があります。そのため、もしそのころに牧草を食べる習慣がなければ最初の頃は食べたがらないかもしれません。
 そんなときは、あせらずにほかの種類の牧草を与えてみましょう。ゆったりと、気長に構えることが大切です。
 なお、犬や猫の場合は、歯石用フードや歯科用ガムがありますが、ウサギの歯の使い方は犬などとはまったく違うので、そのような製品をあげても効果 はありません。
 もしこれからウサギを飼うなら、ペレットは控えめに、そのぶん牧草をたっぷりと与えるようにしましょう。
 また、ウサギ用のケーキやビスケットもありますが、原料に砂糖が使われているものはウサギには不向きです。歯が悪くなることもあるので注意しましょう。
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