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三浦照美(みうら てるみ)
1957年沖縄生まれ。1980年麻布大学(旧麻布獣医科大学)卒業。現在、三浦動物病院院長。天秤座のAB型。家族は妻、子ども2人(高2男・中3女)、猫2匹(アメショーと体に障害のある日本猫)。診察のモットーは「ペット(動物)にやさしく、飼い主(人)に厳しく!」

 

●夏は高温・多湿に要注意 おデブさんはダイエットに挑戦しては?

 犬は本来、寒さに強く暑さに弱い動物。犬の皮膚には汗腺が少なく、人間のように汗を出して体温を下げることができません。そのため、高温多湿の場所に長い間置かれたり、暑い日に直射日光を浴び続けたりすると、熱射病になってしまいます。夏は、直射日光のあたらない風通しの良い場所で生活させてください。

 また肥満の犬は、体脂肪が多く熱の発散がうまくいかないので熱射病にかかりやすいタイプ。肥満はほかの病気にも影響するので、食欲の落ちるこの季節に思い切ってダイエットさせてみませんか? 栄養バランスを取りながら正しくダイエットできるよう、かかりつけの動物病院で相談してみるとよいでしょう。

 さらにこの季節は、犬にとって重大な病気のひとつであるフィラリア症が心配。蚊に刺されないようにすることもひとつの予防法ですが、完全に防御することは不可能なので、予防薬を飲ませてあげましょう。フィラリア症は予防薬で100%予防できる病気です。

 また夏は、花火や雷の季節でもあります。一般に、夏に生まれた犬は花火や雷の音に強く、冬に生まれた犬は弱いと言われています。要するに「慣れ」の問題なのです。花火や雷の音でおびえる犬は、その音を録音しておいて、小さな音から少しずつ慣らしていけば大丈夫。
高温、多湿、音対策をしっかりして、快適な夏を過ごさせてあげましょう。

 
 

●猫は涼しいところを見つける天才、でも屋外には危険がいっぱい!

 夏になると、木陰や車の下など涼しい場所で過ごしている猫をよく見かけます。気持ちよさそうで何も問題はないように思えますが、高温多湿の環境では、直射日光にあたらなくても熱射病になることがあります。また傷んだ食べ物や水の摂取で食中毒になってしまうことも少なくありません。これらの病気で家に帰ってこれなくなる可能性もあるのです。屋外はほかにも、ノミやダニ、猫白血病や猫エイズなど危険がいっぱいです。

 つまり、夏を快適で安全に過ごさせるには、まず「外出させない!」ということが大切。外出慣れした猫にとって、外へ出られないのはつらいことだと思いますが、それよりも病気になることのほうがかわいそう。ストレス解消におもちゃを与えたり、いっしょに遊んであげたりしましょう。

 それでは屋内の環境について説明します。窓を閉め切らず、家の中を自由に動けるようにしておけば、猫は涼しい場所を見つけて上手に過ごします。とはいえ、エアコンのついた部屋のほうがより過ごしやすいのは言うまでもありません。エアコンが効いている場所とそうでない場所を自由に行き来できる環境なら最高です。また、窓を開けておく場合、"脱走"にくれぐれも注意して。

 また猫は一度にたくさん食べないので、この時季は、食べ物や水を何回にも分けて与え、残した分は捨ててください。トイレもこまめに替えましょう。
猫は外出さえしなければ、夏はそれほど苦手な季節ではありません。除湿した涼しい部屋と、食事管理で夏を快適に過ごさせてあげましょう。

 
 

●砂漠出身でも暑さと湿気はニガテ!エアコンの冷えすぎにも要注意!

 砂漠地方に住んでいるハムスターは、暑さに強いというイメージがあります。しかし野生のハムスターは、暑い日中は地下に掘ったトンネルで過ごし、涼しくなった頃から行動を開始するのです。生い立ちは砂漠ですが、夏はハムスターにとって試練の季節。元気で長生きさせるためにはいくつか注意点があります。

 まず水槽やプラスチック容器で飼っている人は、熱がこもりやすいので、夏の間だけでもケージに代えてあげましょう。置く場所は窓ぎわを避け、風通しのいいところを選ぶこと。そのほか、暑さ対策として知られている方法に、「ペットボトルに入れた水を凍らせ、ケージのそばに置く」というものがあります。この方法はかなりヒンヤリして涼しいのですが、時間とともに氷が溶けるので、下にタオルを厚めに敷いておくとよいでしょう。最後はエアコンに頼ることになりますが、冷えすぎると冬眠状態のようになることがあるので要注意。

 次は湿気対策です。巣材を減らし、床材も尿などで汚れたらすぐに交換して乾燥を保ち、掃除もこまめに行いましょう。餌や水も腐りやすいので注意して。

 ハムスターは体が丈夫で病気になることは少ないのですが、ストレスには弱い動物です。ストレスに気をつけ、快適に過ごさせてあげましょう。

 
 

●夏には体調を崩しがち。温度調節・掃除をしっかりと!

 フェレットはもともと北国出身なので、暑さがとても苦手な動物です。その上、体温放散機能が未熟なため、激しい運動や興奮で、すぐに体温が上昇してしまいます。夏の暑さには、十分に注意をしてください。

 環境は、風通しがよく直射日光があたらない場所が基本ですが、30度を越えるような部屋では、バテてしまいます。そんなときは、エアコンで温度を調節してください。22〜23度が適温ですが、送風が直接あたらないように気をつけましょう。

 またフェレットは、湿度が高いのも苦手。湿度が高いと餌もカビやすく、寝床も湿気を含んで異臭が出ます。餌は、買ってきたら密封容器に移しかえ、少しずつ与えてください。食べ残した餌は早めに処分し、給水ボトルも毎日洗って清潔にしましょう。
また寝床に使っている布やハンモックも、湿気でカビたりノミやダニの温床になったりするので、こまめに洗濯してください。もちろんケージの掃除も忘れずに。

 フェレットは、普段とても活発で元気ですが、苦手な夏は体調を崩しがち。元気がなくなったり、体調がおかしいと感じたら、早めに病院で診察を受けてください。

文・三浦照美

(2001.07.12)