■驚異的な嗅覚のマリーンに呆然!
佐藤さんと無邪気にボールで遊ぶマリーンは、一見普通の愛らしいラブラドールです。しかし、ひとたび佐藤さんが訓練開始の合図を送るとたちまち表情が引き締まり、ガン探知犬の顔に早変わり。
「よし、マリーン! 行くぞ!」。
その一言ですぐさまガン患者の呼気パックを探し始めました。
マリーンは、並べられた4つの箱の中からいとも簡単にガン患者の呼気パックの入った箱を選び出しました。場所を変えてもパックの種類を変えても、そのたびに正しく嗅ぎ当てるマリーンを目の前に、こちらはただただ呆然とするばかり。
これって嗅覚を訓練した捜索犬なら"当たり前"のことなのでしょうか?
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■ガン探知犬はエリート中のエリート!
「いくら捜索犬が嗅覚を強化されているといっても、すべての捜索犬がガン探知できるわけじゃない」
と佐藤さん。
これまで水難救助犬や捜索犬など、さまざまな福祉犬の育成に携わってきた佐藤さんは、約一年前マリーンが他の犬より数倍優れた嗅覚を持っていることを発見。人のガンをにおいで嗅ぎ分けられないかと画期的な訓練が始まりました。
その努力が実って現在、マリーンはほぼ100%の確率でガンを嗅ぎ分けられるようになりました。
現在、育成センターで捜索犬として訓練を受けている犬は約20頭。そのうちガン探知犬として育成されているのはマリーンを含めて3頭。
彼らはいわばエリート中のエリートなのです。
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■ガンの早期発見に!
佐藤さんたちOJPCは現在、医学界と連携して、マリーンたちガン探知犬がにおいのどういった成分に反応しているのか、その正体を科学的に突き止める研究を行っています。それが解明されれば、ガンを早期に発見できる装置の開発につながり、ガンによる死亡を大幅に減らすこともできるとか。
「この研究が実を結べば、ガンに対する世界の常識が大きく変わる。犬の能力が世界を変える日も夢ではない」
と語る佐藤さん。長年犬たちのすばらしい能力を目の当たりにしてきただけに、佐藤さんの言葉には犬たちに対する信頼とゆるぎない自信がみなぎっていました。
犬たちが持つ無限の可能性を引き出し、社会に役立てることができたら…。
そんな夢を胸に、今日も地道な訓練が続きます。
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