2001.03.15号

<国内編>
くちばしにリング、アヒルの受難
●ネコ捨て虐待、もう許さない

 
<国内編>

くちばしにリンク゛、アヒルの受難 

  大阪府堺市百舌鳥本町3丁の前方後円墳「いたすけ古墳」の堀で、くちばしと首に輪がひっかかっていたアヒルは7日、堺市教委や消防などのボート4隻による約1時間の救出作戦の末、保護された。輪を外されたアヒルは口にけがを負って衰弱しており、堺市内の動物病院に運ばれた。


(3月7日付「朝日新聞」より抜粋)

●ネコ捨て虐待、もう許さない
 
神奈川県藤沢市の江の島が捨て猫問題に悩まされている。島内にすみついた捨て猫は200匹以上。地元では繁殖を防ぐために「ネコ募金」を設けて観光客からカンパを募り、不妊手術を施してきたが、最近、これらの猫が空気銃のようなもので金属製の玉を撃ち込まれる事件が起き始めた。罰則が強化された動物愛護法に基づき、藤沢署も近く警告の看板を設置するなど、警戒と対策に乗り出す。
  地元の人たちによると、捨て猫が増え始めたのは10年ほど前からで、特にこの5、6年で目立つようになった。
  江の島は対岸の片瀬海岸まで500メートルほど離れているが、この間が橋で結ばれており、飼い主がマイカーで乗り付けては捨てていくケースが多い。猫はなぜか橋を渡って対岸へは戻らないことや、観光客らがエサをくれることも期待して、格好の猫捨て場にされているという。
 
地元の人たちとともに動物愛護のボランティアをしている鎌倉市の松本俊子さん(55)らは、江島神社へ向かうにぎやかな参道に「江の島のネコは捨て猫です。これ以上、不幸な猫が増えないように募金を」と書かれた募金箱を、1999年11月20日から置いている。そのお金で、これまでに165匹の捨て猫に不妊手術をした。

 そうした中で、金属の玉を撃ち込まれた猫が最初に見つかったのは先月10日。住民が見つけて、地元の動物病院でレントゲンを撮ると、直径6ミリほどの黒い玉が、右の前脚の付け根の骨の部分にまで達していた。
 さらに翌日の昼間、近くで足を引きずっている猫が見つかった。同じような玉が首の中に残っていた。傷跡の様子から、前脚の付け根から首に向かって撃ち込まれたものと分かった。
 26日には、後ろ脚を広げてへたり込んでいる猫が路地で見つかった。背骨のせき髄近くに玉が残っていたほか、腰の両側に傷穴も残っていた。玉は動物病院で摘出されたが、猫は今月1日夕、死んだ。

 ほかにも足を引きずる猫が3匹見つかっているが、まだ捕獲できていない。
 届け出を受けた藤沢署によると、空気銃のようなもので至近距離から撃たれた可能性が高いという。
 動物愛護法は、ペットとともに暮らす人が増える一方で動物虐待事件が後を絶たない中、かつての動物保護法が改正され、昨年12月に施行された。「人と動物の共生への配慮」を基本原則に罰則が強化された。犬や猫などの愛護動物を殺したり傷つけたりすると、最も重い場合には懲役1年の刑を受けることもある。捨てると30万円以下の罰金が科せられると定められた。

 藤沢署は捨て猫問題についてはこれまで特に対応してこなかったが、今回の事件を機に、「虐待の悪質さはもちろん放置できないが、たくさんの捨て猫がその背景にある」として、虐待も捨て猫も犯罪であることを併せて警告する看板を設置することにした。
 松本さんは「こんな動物虐待が起きるのも、ペットを簡単に捨ててしまう社会の病理の反映。このままでは江の島がその象徴になりかねない」と嘆いている。

●動物保護法(旧)13条
(1)保護動物を虐待し、または遺棄した者は、3万円以下の罰金または科料に処する。
●動物愛護法(現) 27条
(1)愛護動物をみだりに殺し、または傷つけた者は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処する。
(2)愛護動物に対し、みだりに給餌(きゅうじ)または給水をやめることにより衰弱させるなどの虐待を行った者は、30万円以下の罰金に処する。
(3)愛護動物を遺棄した者は、30万円以下の罰金に処する。


(3月6日付「asahi.com 」より抜粋)

 

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